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〈学美の世界53〉続、東京中高・鄭大悟 作品表現の旅(上)

ある美術部顧問は今年卒業した各地の美術部卒業生たちを「尊敬すべき生徒たち」と称した。同感だ。困難の中、自分の表現を伝え続けたのだから。今回、22年3月に寄稿した東京中高・鄭大悟さんのその後、彼の創造と…

〈学美の世界50〉作品の「言葉」、唯一無二の表現/文真希

児童は心躍る瞬間に遭遇したとき、感じたままを無我夢中で詰め込み、それぞれの「背丈」で正直に表現する。やがて成長に伴い、磨かれた個性と培われた経験、教養の蓄積を織り交ぜながら、より芯のある骨太な作品をつ…

〈学美の世界49〉纏わぬもののカタチ/康貞淑

連なる発想を膨らませた後、間をあけて客観的に判断する。このプロセスの循環が、カタチとなる。カタチは千差万別だが、ひた向きに追い求める者の姿や率直さはみな眩しく映る。 ◇◇ 丸いものは何だろう。太古の生…

〈学美の世界48〉生活を記憶する学美/朴美奥

「美術は生活を表す」という言葉の通り、芸術作品にはその時代の政治や社会環境、流行や価値観が色濃く反映されている。 トレンドが目まぐるしく変わる現代の中で生きる生徒たちもまた、さまざまな生活環境の中で得…

〈学美の世界47〉「はくぶつかん 博物館」/崔栄梨

紹介する2つの作品は、全く違いながらも、相似形に思える。博物館というモチーフ、洞窟のようなフォルム。まるで、入り口と出口のようだ。 ◇◇ とてもミニマルな造形で、一目で何を描いているのかを特定できない…

〈学美の世界46〉「余白」が織り成す美への共鳴/金順玉

広い「余白」に魅了されて。 余白というのは「空間」であってその空間の中に入って初めて「わかる」ことができる。 ◇◇ 真っ白い画面にビュービューと風が吹き、家の中で外の様子をうかがう少年。(作品1) 冬…

〈学美の世界45〉具現化した「声」に耳を傾けて/李民花

私は学生たちの美術作品を審査をするのがとても苦手だった。審査とは一般的に「査定すること」であるが、自分の物差しでその優劣や等級などを決めていいものかと葛藤と不安で押しつぶされそうになっていた。更に一般…