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〈朝鮮の風物・その原風景 24〉連載を終えて

闊達で能動的な民衆像に魅了 数年前、外孫の誕生日のプレゼントに似顔絵のTシャツを贈ったことがある。孫の似顔絵とともにプリントした「D’ou venons-nous? Que Sommes-…

〈朝鮮の風物・その原風景 21〉アメ売り

庶民には高嶺の花 ひと昔まえ、大道の物売りのなかで目を引くものの一つにアメ売りがある。 アメを入れた浅底の木箱を紐でたすきがけにし、アメばさみのリズミカルな音にあわせて「アメ打令」をひとくさりうなって…

〈朝鮮の風物・その原風景 20〉サンナムル(山菜)採り

自然の恵みと「旬の味」 昨今、山菜採りはちょっとしたブームの観がある。ハイキングとセットにした各地の山菜採りツアーなどがなかなかの人気のようだ。 古来朝鮮民族は山菜(サンナムル)をこよなく好んで食した…

〈朝鮮の風物・その原風景 19〉洗濯場

噂や世間話の花が咲く ひと昔前まで、村はずれの川辺には必ずといってよいほど洗濯場があった。水はけも劣悪だった時代には、川こそ最も洗濯に適した場所といえた。 こんにち洗濯は、洗濯機にとって代わって久しく…

〈朝鮮の風物・その原風景 18〉婚礼風景

家父長制と「嫁とり婚」の定着 民族衣装で着飾った新郎、新婦が馬、輿に乗り、お供に伴われて野道をゆく婚礼図は、牧歌的で心和む原風景のひとつだが、いまは映像や風俗画でしか見ることができないノスタルジックな…

〈朝鮮の風物・その原風景 17〉綱曳き戯

豊穣願う民衆のパワー 詩人許南麒は、「朝鮮歳時記」で朝鮮民俗戯の綱曳きを「索曳き」と表記している。小学校の運動会のそれと混同されることを避けるため、あえて当用漢字の綴りを無視したという。 規模の大きい…

〈朝鮮の風物・その原風景 16〉ソッタルクムムナル(大晦日)

一家総出で正月の準備 12月を「섣달」といい、大晦日を「섣달 그믐날」とよぶ。「섣달」とは「설」(正月)をむかえる「달」(月)の変化したものといわれる。「그믐」は、明かりが消え入る「그물다」が語源で、…