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〈朝鮮民族の美 16〉青磁彫刻 童女形水滴(重要美術品)

可愛らしい童女の姿に作った水滴である。蓮の蕾形の髷が蓋となっていて、そこから水を入れ、少女の抱えている瓶が注ぎ口となっている。全体が良く均衡の取れた姿であり、特に瞳に淡く鉄彩が入っていたり、小さな口や…

〈歴史×状況×言葉 22〉森鴎外/権威・権力に平伏さぬ「意地」を

文豪森鴎外の「最後の一句」(1915)という作品が、朝鮮学校中級部3年生の日本語教科書に収録されている。江戸末期、太郎兵衛という男が死罪になる前日、16歳の長女いちが、弟妹と共に父の身代わりになりたい…

〈朝鮮仏教と私たち 24〉高麗・太祖王建(中)

全国に500の寺院を建立 王建(877~943)は、混迷の後三国を統一し、民族の悲願である統一を成し遂げ高麗500年の礎を築いた。王建の誕生は新羅末の禅師・道潼(809~898)によって予言されたと伝…

〈朝鮮民族の美 15〉青磁鉄絵 鳳凰牡丹文瓶(13~14世紀)

高麗も末期になると、政権の弱体化のためか高麗青磁を作る製作上の規制が弱くなり、陶工たちは、これまでの統制を破って、粗雑でありながら自由で個性的な作品を作り出すようになった。

〈朝鮮仏教と私たち 23〉高麗・太祖王建(上)

〝統一国家の偉業は仏恩〟 仏教は三国時代を通じて朝鮮半島に根づき高麗時代を通して朝鮮的な特色を持ち、朝鮮史上最も仏教が隆盛する時代を迎えた。

〈朝鮮民族の美 14〉青磁象嵌辰砂 雲鶴文合子(13世紀)

きれいな小物入れである。貴族の女性が装身具や指輪などを入れたのであろう。また、この合子自体が、女性の居間を飾る一つの宝石の役割を果たした。

〈歴史×状況×言葉 21〉川端康成/崔承喜に見た、反逆や憤怒、革命

昨年は崔承喜の生誕100周年で、朝鮮、日本各地でも行事や舞踊公演が相次いだ。これらにちなんで今回は崔承喜を絶賛した川端康成について書こうと思う。 崔承喜が東京にて第一回目の発表会を成功させた1934年…

〈朝鮮仏教と私たち 22〉禅の伝来(下)・九山禅門

新羅末期から高麗初期にかけて成立した禅宗の寺院を九山禅門という。

〈朝鮮仏教と私たち 21〉禅の伝来(中)・道義国師と曹溪宗

人間の主体性を強調 初めて朝鮮に禅を伝えたのは、善徳女王時代に唐で四祖・道信から法を習った法朗であるが、本格的に祖師禅である南宗禅を伝えた最初の人物は、道義国師(生没年未祥)である。朝鮮では道義国師以…