公式アカウント

短編小説「魚のために道をひらこう」20/陳載煥

2022年03月21日 07:27 短編小説

待望の、人間に接することができると思うと、彼はまるで子どものようにうれしかった。灯台のように輝いて見える電灯は、彼をおいでおいでと招いているようにさえ思われた。救いの星のように現れたその電灯の下では、彼をよろこび迎えてくれるであろうし、その凍えきった体を温め、病に苦しんでいるジュンハにやさしくいたわりの手を差し伸べてくれるだろう。

Facebook にシェア
LINEで送る