〈駒大・本名使用拒否問題〉学生の意思尊重、再発防止策の徹底を/副学長らが被害当事者と面談【1報】


差別措置を正式謝罪、約3,500筆の署名も提出

駒澤大学副学長が被害当事者らと面談し、今回の事件について直接謝罪した(写真提供=「大学生連絡会」)

駒澤大学が在学中の在日朝鮮人学生の本名使用の申し出を拒否していた問題で13日、大学側と被害当事者の卒業生が面談した。この日の面談には、留学同を中心とした在日朝鮮人学生団体「自身の民族的ルーツを積極的に表明できる環境づくりを求める大学生連絡会」から代表らも参加。日笠完治副学長、竹田幸夫副学長らが応対した。

面談では、被害当事者である兪在浩さんに対し、大学側から正式に謝罪があったほか、問題の経緯と今後の対策に関する説明が行われた。

また同大に対し、「大学生連絡会」代表が署名約3,500筆を提出。今後同様の問題が起こらぬよう、学内における啓発活動や再発防止対策の徹底を強く求めた。

大学からの直接的な謝罪を受けた兪さんは「やっとここまでたどりついた」と、思いを吐露。その反面で、今回の事件の原因が民族差別であると自覚していない大学側の立場も面談の場で明らかになったと話した。また兪さんは「謝罪にも『何が原因だったのか』という点に関して言及がなかった」として、謝罪ありきの大学側の姿勢に歯がゆさを感じたと打ち明けた。

そのうえで「面談を通して改めて大学側の歴史認識の菲薄さを実感した。しかし、こうして大学関係者と直接話すことができたのは大きな成果ととらえている。今回の経験を糧に、もし自分と同じ思いをした在日朝鮮人学生がいたら、かれらに寄り添って差別是正のために働きかけていきたい」と力を込めた。

これと関連し、現在留学同では、日本各地の大学に通う在日朝鮮人学生に対し、同様の問題が発生していないかなどについて一斉調査を実施中。後日、調査結果を発表し、必要に応じて各大学へ働きかけを行っていくとしている。

駒澤大学は先月30日、在学中の在日朝鮮人学生が、学生証の記載を「通称名」から本名に変えようとした際に大学側がその申し出を拒否し、変更の条件として「お詫び」を求めていた事件について、学長メッセージとして大学ホームページに「謝罪文」を掲載。「学生の多様な価値観や歴史的背景に対する配慮を欠く対応があ」ったとしたうえで、該当制度を是正した旨を明らかにした。問題となった「通称名使用願」には、条項の一つに「在学中一貫して『通称名』を使用することとし、中途において変更することは認めない」とする内容があった。

(韓賢珠、金紗栄)


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