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〈ここにも同胞の名店・埼玉〉やきとり大松屋

2021年03月18日 05:00 ここにも同胞の名店

名物のカシラ

店舗紹介

東武東上線「東松山」駅から徒歩7分ほどに位置する「やきとり大松屋」。一般的に「やきとり」というと鶏肉だが、大松屋の「やきとり」は、炭火で丹念に焼きあげた豚のカシラ肉をみそだれで食べる「みそだれ発祥のやきとり店」だ。

カウンター越しの炭火焼き台で串に刺さった新鮮な豚肉を店主が一本一本、丁寧に焼いてくれる「やきとり」はカシラ、レバ、ハツ、タン、P白(もつ)5種類。ホーロー缶にたっぷり入ったみそだれを好みの分量だけ専用のハケに取り、つけて食べる。何と言っても看板商品のカシラは絶品だ。さっぱりとした食感は新鮮な素材がなせる技。ネギの甘みも広がり、いくらでも食べられる。

素材は豚だが、当初から「やきとり」と呼ばれているのは、初代店主で在日1世の裵相九さん(故人)が、1956年当時、ホルモンなどと同様に食肉として使われていなかったカシラと呼ばれる豚の頬とこめかみを串に刺して売り始めたことから始まる。慶尚北道出身の裵さんは朝鮮で豚肉に辛いたれをつけて食べた味を思い出し「みそだれ」を生み出した。当時は唐辛子、ニンニクを使った「秘伝のタレ」を学びに、裵さんを訪ねる人も。裵さんはそんな人たちを広く受け入れ、焼鳥組合を立ち上げるなど、地元のリーダーとして地域活性化にも貢献した。今や東松山には50を超える「やきとり」店があり、地元の名物となっている。東松山市ホームページにも「やきとり」のルーツなど史実がしっかりと紹介されている。

1980年代に初代店主の裵さんが他界してからは妻の黒瀬タツ子さんが店主として次女の裵政姫さんとお店を守り続けてきた。「いらっしゃい」と元気に迎えてくれる黒瀬さんの人柄になじみの客が絶えない。昨年、惜しくも黒瀬さんは他界したが、現在、裵さんの3姉妹で手を取り合ってお店を守り続けている。

「どんな時にも笑顔と元気が大切。美味しいやきとりで笑顔になって欲しい」と語る次女の裵政姫さん。

基本情報

店名 : やきとり 大松屋

住所 : 355-0016 埼玉県東松山市材木町23-14

営業時間 : 月曜~土曜日 160020:00 (品切れの場合は閉店)

定休日 : 月末の月曜日、祝日の月曜日、日曜日

電話番号 : 0493-22-2407

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