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〈学美の世界 27〉不確かなものを「像」に/李民花

2021年03月07日 08:00 主要ニュース 文化

不確かなものがあふれる世界で、何を信じればいいのか困惑する人が多い。不確かなものは不安や恐怖につながり、人は誰かにすがり、大事な決断を他者にゆだねてしまう。そんな混沌を極めるこの世界で今、想像力が必要となっている。想像は現実逃避ではなく、不確かなものを「像」に落とし込むことだ。経験や知識を補完する大事な役割を担う。

児童・生徒たちは不確かなものにすら朗らかだ。それを「未熟」ととらえるかもしれない。一方で「像」に落とし込む術を無意識に日常化しているとも言える。そして自分はいつからその術を怠ったのか。不確かなものは不安や恐怖につながり煩わしくなるが、その空白暗闇こそ想像の宇宙だ。児童・生徒たちの作品はそう教えてくれる。

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