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労働党の国防構想に基づく戦術兵器システム開発

2021年03月26日 12:44 主要ニュース 朝鮮半島

新型戦術誘導弾試射は「党大会決定貫徹の重要工程」

朝鮮では、労働党の国家防衛力強化構想に基づき、戦略兵器だけでなく新たな戦術兵器システムが開発され作戦配置されており、その性能も絶えず向上している。

国防科学院が新たに開発した新型戦術誘導弾の試射を行った。(朝鮮中央通信)

国防科学院は3月25日、新たに開発した新型の戦術誘導弾の試射を行った。朝鮮中央通信によると、新たに開発した新型の戦術誘導弾は、すでに開発された戦術誘導弾の核心技術を利用しながら弾頭重量を2.5tに改良した兵器システムだ。

「最先端レベルで新たに開発した超精密化された戦術誘導弾の試射」が初めて報道されたのは、2014年6月27日。当時、試射の成功を伝えた朝鮮中央通信は「人民軍は自らの手に収めた短距離および中長距離誘導兵器を含む、すべての打撃手段を世界レベルで超精密化することができる重要なカギを握ることになり、打撃の命中精度と威力を最大に高める確固たる展望が開かれた」と強調した。その後、戦術誘導弾の発射訓練や威力示威射撃などが行われた。

今年1月に開催された朝鮮労働党第8回大会は、朝鮮の国防科学部門が、これまでに国家核武力を完成(2017年11月大陸間弾道ロケット「火星-15」型の試射成功により宣言)させただけでなく、「世界の兵器分野で、その概念すらなかった超強力多連発攻撃兵器である超大型放射砲を開発完成させ、通常弾頭の威力が世界を圧倒する新型戦術ロケットと中長距離巡航ミサイルをはじめとする先端核戦術兵器も次々と開発」したと言明した。

敵対勢力の制裁封鎖の中で、朝鮮の国防科学者たちは自国の実情に沿って斬新に着想し、国内の資源技術に基づいて「私ウリ(我々)式チュチェ(主体)兵器」 を開発している。朝鮮の国防工業は他国の模倣ではない「開発創造型工業」に転換したとされており、朝鮮の戦略および戦術兵器システムは、朝鮮半島とその周辺の地理的条件、人民軍の作戦構想に基づいて開発されている。

昨年3月、人民軍部隊への配備に先立って行われた戦術誘導兵器試射の現場を訪れた金正恩総書記は、我々が最近開発した新型兵器システムと開発中の戦術および戦略兵器システムは、国家の防衛戦略を画期的に変えるという党の戦略的構想の実現に決定的に寄与すると指摘し、いかなる敵でも、もしわが国に対する軍事行動を図るならば、それを領土の外で消滅させる打撃力をより一層強固にしなければならない、これこそがわが党が掲げる国防建設目標であり、最も完璧な国家防衛戦略であり、本当に信頼できる戦争抑止力だと述べている。

李炳哲党中央委員会書記と党中央委員会軍需工業部のメンバー、国防科学研究部門の幹部が新型戦術誘導弾の試射を指導した。(朝鮮中央通信)

現在、朝鮮の国家防衛力強化のための事業は、党第8回大会で示された構想と計画、ロードマップに沿って進められている。党大会で言及された「国防工業の飛躍的な強化発展のための戦略的な課題」は、△核兵器の小型化と戦術兵器化の促進 △超大型核弾頭の生産 △1万5,000㎞射程内の打撃命中率の向上 △極超音速滑空飛行戦闘部の開発導入 △水中、地上の固体燃料大陸間弾道ロケットの開発△原子力潜水艦と水中発射核戦略兵器の保有 △軍事偵察衛星の運営 △500㎞前方までカバーする無人偵察機の開発などだ。

朝鮮中央通信によると、3月25日に行われた新型戦術誘導弾の試射を現地で指導した李炳哲党中央委員会書​​記は、この日の試射が「党第8回大会が示した国防科学政策を貫徹していくうえで重要な工程となる」としながら、「この兵器システムの開発は、我々の軍事力強化と朝鮮半島に存在する各種の軍事的脅威を抑制するうえで大きな意義を持つ」と評価したという。

(金志永)

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