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J2・FC町田ゼルビアの李漢宰選手、20年間のプロキャリアに幕を/“覚悟を決め、自分を信じれば不可能はない”

2020年12月27日 11:23 スポーツ 主要ニュース

2005に行われたドイツW杯の予選では日本代表と対戦した。

サッカー朝鮮代表としてプレーした経験を持つ、J2・FC町田ゼルビアの李漢宰選手(38)が20年間のプロサッカー選手としてのキャリアに幕を下ろす決断を下した。

倉敷初中(当時)、広島初中高を卒業した李選手は、高卒ながら、攻撃的MFとして2001年にJ1のサンフレッチェ広島に入団。2002年5月のナビスコカップでプロデビューを飾ると、同年にU23朝鮮代表に選出され、釜山で行われた第14回アジア競技大会に参加した。

サンフレッチェ広島では9年間を過ごし、2010年シーズンにJ2のコンサドーレ札幌で、2011-2013年シーズンにJ2のFC岐阜でプレー。2014年に加入したJ3のFC町田ゼルビア(当時)ではキャプテンマークを任され、2015年シーズンにはリーグ戦全36試合、J2への入れ替え戦2試合に出場して、チームの主軸としてクラブをJ2昇格に導いた。20年間のプロキャリアを通じて、通算387試合に出場し、15得点を記録した。

2014年、東京でのふれあいサッカーフェスタで、朝鮮学校に通う子どもたちと触れ合う李漢宰選手(中段左)

李漢宰選手は、在日本朝鮮人蹴球協会のFacebookページを通じて、各地朝鮮学校のサッカー部員たちへ「人間、覚悟を決め、自分自身を信じ必ずやり遂げるという気持ちがあれば、成し遂げられない事はありません!環境や自分ではない誰かのせいにするのではなく自分自身と常に向き合って目標に向かい突き進んで行ってください!」とのメッセージを送っている。

また、FC町田ゼルビアの公式ホームページに寄せたメッセージでは、自身の現役生活を振り返り、ファン、サポーターへの感謝の言葉を送っている。

2016年、愛知でのふれあいサッカーフェスタでは、安英学さんら同胞選手らとチームを組んだ(下段左)

朝鮮代表として、李漢宰選手とともにプレーした安英学さんは、「漢宰とともに代表で戦えた事は自分の誇りです。次の舞台でも、ぶれない信念と燃えたぎるような情熱で、どんな逆境にも挫けない李漢宰のような選手を育ててください」と、労いの言葉をかけている。

FC町田ゼルビアの「レジェンド」とも言える李漢宰選手は、多くの人々に惜しまれながら、本日行われる現役引退及び引退セレモニー(町田GIONスタジアム、クラブのYouTube公式アカウントでライブ配信)に参加する。

(李永徳)

在日本朝鮮人蹴球協会に寄せたメッセージ(全文)

https://www.facebook.com/ksaj.official

FC町田ゼルビア公式HPに寄せたメッセージ(全文)

https://www.zelvia.co.jp/news/news-165738/

経歴

倉敷朝鮮初中級学校ー広島朝鮮初中高級学校ーサンフレッチェ広島(2001-2009)ーコンサドーレ札幌(2010-2011)ーFC岐阜(2011-2013)ーFC町田ゼルビア(2014-2020)

【記録】

J1リーグ通算92試合5得点

J2リーグ通算192試合5得点

J3リーグ通算63試合5得点

Jリーグカップ通算18試合

【代表】

2002.9.27~10.13  第14回アジア競技大会

2004.10.13 W杯2次予選(対 イエメン)

2005.02.09 W杯2次予選(対 日本)

2005.06.03 W杯最終予選(対 イラン)

2005.06.08 W杯最終予選(対 日本)

2005.7.31~8.7 第2回東アジア選手権

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