〈学美の世界 25〉学美には現代アートの動機がある/金明和


現代アートを読み解くときに大事なのは、コンテクストである。

絵のうまさや立体造形のテクニックよりも、文脈や概念が現代アートの真価である。

現代アートでいうコンテクストとは、その作品がアートの歴史の系譜のどこに位置するのか関係性を問うたり、作家の経緯や信念を読み取ったり、どのような哲学的意味があるのか、社会とどう関わりどのようなメッセージを発しているのかを考えたりと、作品に対して批評的な態度であることを指す。

現代アートが一般的に難解だとされるのは、そのような教養の部分が大きいからとされている。

学美で取り扱う作品は児童・生徒が制作するため、現代アートで最も重要視される歴史の系譜や過去作品との相関関係という意味では無関係かもしれない。

しかし、日本社会における朝鮮学校の周縁的な立ち位置とその中での美術教育の役割、美術教員と児童・生徒の関わり方、作品に込める作者の文脈、哲学的思考の種、社会へのメッセージという部分において、学美は常に批評的であり自覚的で、それは確実に現代アートの流れを汲んでいる。

現代アートの動機が学美にはある。

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