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【詳報】判断基準から抜け落ちた被害者の存在/京都朝鮮学園名誉棄損事件控訴審判決

司法の不十分さ、控訴棄却の影に隠れる

朝鮮学校に対するヘイトスピーチで学校法人京都朝鮮学園の名誉を傷つけたとして、名誉毀損罪に問われた「在日特権を許さない市民の会(在特会)」元幹部・西村斉被告(51)の控訴審判決で、大阪高裁(長井秀典裁判長)は14日、1審に続いて、罰金50万円の有罪判決を言い渡した。

判決後、市内で記者会見が開かれた。

被告は2017年4月23日、京都第1初級(当時)の跡地に隣接する公園(京都市南区)で、拡声器を用いて、朝鮮学校と「拉致問題」を関連付けた発言などを繰り返し行い、その様子をネット上に動画配信したことから、学校を運営する京都朝鮮学園が、被告の発言をヘイトスピーチにあたるとして刑事告訴。その後、京都地検が在宅起訴し、刑事裁判となった。

1審の京都地裁(19年11月29日)は、名誉毀損を認めるも、検察側が求刑した懲役刑よりも軽い罰金刑を科した。さらに、被告の行為に「拉致事件の事実関係を明らかにする公益目的があった」として、当該ヘイトスピーチを容認する「公益性」認定を行ったことについて、当時学園側弁護団は、同日付の抗議声明で「被告人の言動が民族差別であることへの明言を回避し、公益目的を認定したことは極めて不当」だと強く非難していた。

1審判決に対し、京都地検は控訴を見送り、被告側だけが無罪を主張し控訴。他方で、2審では検察側の控訴見送りにより、被告の差別扇動行為そのものの差別性が問われることはなくなった。

会見では報道陣からの質問が相次いだ

14日の2審判決で、大阪高裁の長井秀典裁判長は「原判決に事実の誤認や法令適用の誤りはな」く、被告が、かつて京都第1初級のあった場所の近くで街宣したことなどから、その行為対象は「京都第1初級を指すことは明白」として控訴を棄却した。そして「京都の朝鮮学校が出ていく理由になったのは我々」などと被告が「自己の活動の結果を誇示する発言」をしていることや、街宣時の現場が「人通りの少ないのどかな公園であり、突如としマイクと拡声器で演説をするのは近隣住民の理解を得にくい」として、被告には「活動を正当化し、近隣住民に演説を聴いてもらおうとする意図もあった」と認めた。

一方で、被告の行為目的に公益性があるかどうかについては言及を避け、事実上、差別扇動行為の「公益性」を認めた1審判決を踏襲した。これを受け、被告側は最高裁へ上告する方針を示した。(京都第1初級と関連しては、2009年に学校周辺で「朝鮮学校を日本からたたき出せ」などと街宣活動を行った西村被告を含む「在特会」メンバーたちの行為について「人種差別」であることが、14年2月の最高裁で確定している。)

連続性帯びるレイシズム行為

判決後、学園側弁護団による報告集会が大阪市内で開かれた。集会は、新型コロナ感染症の拡大防止のため、本会場とは別に会場を設けて参加者を分散させ、オンラインで配信された。

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