洋の東西を問わず「正史」とされる史書に記され、広く知られている人物は、そのほとんどが男性である。朝鮮民族5千年の歴史においても例外ではなく、「『三国史記』『三国遺事』『高麗史』『高麗史節要』『朝鮮王朝実録』そのいずれの史書にも決して男女が共に歴史を刻んできたとの記録はない」(本書序章より)。
東京図書出版、1800円+税、03-3823-9171
朝鮮半島の歴史の中で長い間周縁化されてきた女性たちに光を当てて考察したのが本書である。朝鮮史全体を見据えて、その中で女性に焦点を合わせ、活躍した人および社会に影響を与えた人を追った。本書あとがきで筆者は、「朝鮮半島において、女性が歴史の半分を担っていたという事実に光を照射し検証」したとし、「改めて歴史とはそこに生きる人々、男女が生きる姿そのものであることが認められる」と指摘している。
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