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いまなお「戦争と地続きにある物語」/写真展「Reimagining War」

2020年08月05日 13:59 共和国

写真家の奥山美由紀、小原一真、木村肇、林典子さんらによる写真展「Reimagining War」(https://www.reimaginingwar.com/)が1日から東京・東尾久のギャラリーOGU MAGで開催されている。日本の敗戦75周年を機に企画された本展では、戦後生まれの写真家たちが過去と現在の接点を模索しながら、いまなお「戦争と地続きにある物語」を記録し、伝えようと試みた。

写真展「Reimagining War」

在朝日本人妻の展示も

本展は、戦争を過去のものとしてとらえるのではなく、戦争を端緒とし現在も続く様々な物語を記録した作家自身の戦争を追体験する営みだ。その作品群は見る者に戦争への再考を求める。

写真展のテーマは4つ、作家ごとに「ディア・ジャパニーズ:戦争の子どもたち」(奥山さん)、「Silent Histories」(小原さん)、「夜の観察」(木村さん)、「朝鮮に渡った日本人妻 JAPANESE WIVES」(林さん)で構成される。

左から林、小原、若山、木村さん

林典子さんは、1959年から始まった在日朝鮮人の帰国事業で朝鮮人の夫に同行して朝鮮に渡った「日本人妻」を、2013年から取材してきた。訪朝を重ねて取材した8人の内、4人の写真が本展に展示されている。林さんは、「彼女たちが朝鮮に渡ったのは戦後だが、歴史はどこを起点とするかで全体像が変わる。歴史を辿れば朝鮮人の夫たちは日本の植民地支配の下で朝鮮から日本に渡ってきた。そのため今回戦争というテーマの中で日本人妻を扱った」と言う。

「朝鮮に渡った日本人妻」(林典子さん)

「朝鮮に渡った日本人妻」(林典子さん)

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