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〈幼保無償化〉一人ひとりの思い、受け止めて/兵庫要請団

15日、幼保無償化問題の関係府省に対する兵庫の要請活動では、3万7178筆の署名と要望書が提出された。要請では朝鮮幼稚園の関係者、保護者、紹介議員らがそれぞれの思いを述べた。発言内容の一部を紹介する。

兵庫の要請団は参議院会館で、内閣府、文部科学省、厚生労働省への要請を行った。

兵庫朝鮮学園・金錫孝理事長

金錫孝理事長

3万7千筆の署名のために多くの日本人の方々が力を尽くしてくれた。そのような協力の中で、宝塚市では6月26日に外国人学校幼稚園に幼保無償化を求める請願が採択された。子どもたちを思う気持ちに国籍も出身も関係ない。幼保無償化制度はあたかも、われわれが狙い撃ちされているような制度設計にしか思えない。朝鮮半島出身、朝鮮幼稚園というだけで差別され、区別されることは悲しい。制度的な差別を見直してほしい。署名に込められた多くの方々の気持ち、思いを受け止め善処してほしい。

兵庫朝鮮学校オモニ会連絡協議会・金明美会長

金明美会長

私たちは、日本と朝鮮の悲しい歴史の中で日本に住んでいる。歴史的経緯、人道的な見地からしても、このような差別はあってはならない。朝鮮学校は、高校無償化、幼保無償化から排除され、コロナ支援対策の学生支援緊急給付金から朝鮮大学校も排除された。このような差別は許せない。最後に、国連でも朝鮮学校への差別はしてはいけないという日本政府への勧告が出ているにも関わらず、日本政府が幼保無償化から除外したことを、どう思われますか。

幼保無償化適用を求める兵庫朝鮮学園保護者連絡会・金任淑会長

金任淑会長

税金を払っているのに公的資金をもらえない。当たり前の権利が与えられないのは不公平だ。日本はグローバル社会を目指しているのに外国人学校だけ差別している。自分の国の言葉、ルーツについて学び、アイデンティティーを持つことはダメなのか。あなたたちが外国で生活している中で子どもたちの学ぶ権利が侵害されたら、子どもにどう説明するのか。

神戸初中オモニ会・周一花会長

周一花会長

学校の75年の歴史で忘れてはならないことは阪神淡路大震災。震災時、私たちの学校は避難場所となり同胞や日本の方も避難した。地域の方々と励まし合いながら苦境を乗り越えてきた。あなたがたとは国籍が違い、歴史が違う。しかし認識の違いや、大人のしがらみに、何も知らない子どもを持ち出すことは大人として恥ずべきこと。子どもに矛先を向けないでほしい。どうかもう一度、この3万7千人の声を聞いてほしい。

西播初中オモニ会・鄭淳伊 幼稚班保護者代表

鄭淳伊代表

コロナ感染者が増加する東京に行くということで子どもに心配されたが、保護者たちの熱い声援に押されてきた。自国の言葉を習い、歌う、このあたり前の権利を守ることが、なぜこんなに大変なのか。日本社会が多種多様化する中、多種多様な教育が理由で無償化の対象外となることは許されない。金銭的な理由で日本の保育所に通わせているオモニから「無償化の対象になったら朝鮮幼稚園に入れるから要請がんばってきてな!」と背中を押された。一つひとつが、本当に切実な訴えなのです。

兵庫人権協会・金朋美理事

金朋美理事

祖父母が自分たちの力で朝鮮学校を建てた時から、一貫して私たちの民族教育権は侵害され、排除の対象にされている。そのような日本政府の差別的な政策がヘイトを生み出し、助長している。子どもたちは小学生になると、自分たち朝鮮人が差別されているんだとしっかり認識している。小さな子どもたちが幼保無償化を適用してくださいと街頭でビラ配りをしている姿をご覧になったことがありますか。難しいことを言っているのではない。差別をしないでください。公平な権利を保障してください。

立憲民主党・水岡俊一参議院議員

水岡俊一参議院議員

今日は母親の立場としての肉声を聞いてもらった。行政の方には相手の立場になって考えてほしい。それぞれが自身の立場をどう乗り越えていくのか工夫と努力をしないといけない。行政は知らずのうちに、明らかに民族差別、民族対立を生み出している。各種学校にもマスクを支給した厚労省は差別を是正するきっかけを作っているのではないか。内部から変革していくためにも、仲間に思いを伝えてほしい。

(まとめ・李永徳、写真・金紗栄)