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地域民族教育の新たな未来を/南大阪初級、新校舎落成が目前

南大阪初級の新校舎落成が目前に迫っている(写真は現在建設中の新校舎、5月末撮影)

今年で開校10周年を迎える南大阪初級で、新校舎建設事業が大詰めを迎えている。建設委員会ではコロナの影響で延期になっていた落成式を7月5日に行うことを決定し、民族教育のさらなる発展のために事業をいっそう力強く推し進めている。

コロナ禍でも変わらぬ熱意で

68年に建てられた現校舎(旧西成初中、西大阪初級校舎)の老朽化や児童数の変化などを踏まえ、「今後の南大阪地域の民族教育をどのように守っていくか」という問題意識のもと、17年に始動した南大阪初級の新校舎建設事業。18年には新校舎建設推進委員会を、そして昨年9月には60人の委員らで建設委員会を結成し、さまざまな協議を重ねながら本格的に建設事業を推し進めてきた。

昨年11月、現校舎の南側の敷地で新校舎の建設工事が着工。順調に工事が進み、今年5月末に落成を予定していた。しかし、新型コロナの影響により工期の大幅な遅延を余儀なくされ、予定していた建設委会議も中断。落成式も延期となった。そうした困難な中でも建設委はオンライン会議を行うなど、コロナ禍でも変わらず新校舎建設へ熱意を注いだ。

建設委ではコロナ禍でも民族教育を守り抜く変わらぬ熱意で事業を推し進めている(写真は5月28日の建設委員会常任委員会会議のようす)

建設委では緊急事態宣言が解除され、状況がひと段落した5月28日に常任委員会会議を開催。延期していた落成式を、コロナウイルス感染拡大防止に配慮したうえで規模を縮小し、7月5日にとり行うことが決定された。

新校舎は5月末までに外装工事がほぼ完了。現在、内装工事や人工芝が敷かれる運動場の整備などが行われている。建設委でも寄金活動などに拍車をかけ、一丸となって準備に励んでいる。

一方、長期間、休校措置が取られていた同校では1日から学校が再開。落成式の後、新校舎に学び舎を移す予定だ。児童たちはたくさんの思い出がつまった現校舎で元気に学校生活を送りながら、新校舎に通うその日を心待ちにしている。

「50年、100年と守り抜く」

目前に迫った南大阪初級の新校舎落成。事業を先頭でけん引してきた建設委の代表委員たちは、落成式までの残り1ヵ月、いっそう事業にまい進し、地域の民族教育を発展させていく強い決意を抱いている。

「南大阪地域では、これまでいくつかの学校が統合され、そのたびに同胞らが辛く、悲しい思いをしてきた。南大阪初級にはそんな同胞たちの思いも詰まっている。だからこそ、今後50年、100年とこの地域での民族教育を守り抜くためにわれわれが力を尽くさなければならない。」―権英富さん(53・代表委)は語気を強めてそう話した。

南大阪初級では1日から学校が再開。児童たちは約一か月間、現校舎で学んだ後、新校舎に通う。

また、許誠進さん(52・代表委)は寄金活動などをより活発に行いながら学校事業に対する関心を高め、同胞全体の連帯した力で子どもたちのためのよりよい環境を整えたいと考えている。「新校舎建設を通じた学校への関心の高まりが児童数増加などのその後の学校事業に卒業生や地域同胞の力を結集し、民族教育を守るきっかけにしたい」(許さん)

沈用球さん(49・代表委)は「新校舎建設はゴールじゃなくて新たなスタート。これをきっかけに、南大阪地域民族教育の新たな未来を切り開いていくというのが建設委員たちのゆるぎない決意だ」と強調し「まずは7月5日の落成式を無事に迎え、児童・園児らが安心して新校舎に通えるよう入念に準備を進めたい」と力を込めた。

(丁用根)