公式アカウント

〈取材ノート〉来年こそは満開の桜を

2020年05月07日 06:51 主要ニュース

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、各地の同胞行事が中止や延期を余儀なくされている。春の恒例行事である花見も例外ではない。

総聯福岡八幡支部では分会ごとに催してきた花見を、数年ぶりに支部単位で行う計画を立てていた。きっかけは、昨年に行われた穴生分会の花見にあった。

取材ノート分会花見に参加したある顧問は、孫の幼稚園入園を機に北九州初級に足を運んだところ考えることが多かった、と周囲に語った。中でも、学校の敷地を見渡しながら寂しさを感じたという。

顧問はこう考えていた。桜の木があれば、学校で分会花見を行える。そこにたくさんの同胞たちが集まれば、学校に対する関心が高まり、民族教育を支援する活動に繋がるかもしれない。

顧問の思いを汲み取った総聯支部は、分会長たちとの協議のもとで桜の木を植えるための基金活動を始めた。一口100円。多くの賛同が集まり、ある程度成長した8本の桜が植樹された。20年度の花見は支部主催に。200人規模の行事で新年度をスタートから盛り上げようと着々と準備が進められていた。

残念なことに花見は中止となってしまった。だが、桜の木は同胞たちの「学校愛」を滋養分にし、順調に成長しているという。来春には今日の事態が収束に向かっているだろうか。咲き誇る桜の下で、満開の笑顔を浮かべる八幡同胞たちの姿を、思い描いてみた。

(徳)

Facebook にシェア
LINEで送る