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日本人がマスク1000枚寄付/総聯東大阪南支部の同胞、朝鮮学校の子どもたちへ

2020年05月11日 06:47 主要ニュース

活動理念に“共感した”

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、各地の総聯本部では同胞たちの心に寄り添い、精力的な活動を続けている。

総聯大阪府本部の各支部および各分会では「こんな時だからこそ同胞たちの所に」と、感染防止に努めながら戸別訪問活動を繰り広げている。東大阪南支部でも同胞宅を回り、マスクや総聯中央が制作した新型コロナウイルス予防対策をまとめたリーフレット、地域情報誌などを配っている。

東大阪南支部の金英哲委員長によると、マスクを渡した次の日に、その何倍ものマスクをお返しに持ってきた高齢同胞もいれば、感謝の電話をかけてくる同胞らもたくさんいるという。支部の取り組みにより、同胞コミュニティーに温かな情が行き交っている。

支部管下の同胞らや学校の子どもたちに思いを募らせる活動家たちは、マスクをはじめとした感染予防グッズを手に入れようと試行錯誤を重ねている。そんな中、支部の活動に感銘を受けたある日本人が支援を名乗り出た。

金英哲委員長にマスクを渡す松岡恵さん(写真左)

「委員長、マスク1千枚、寄付しますわ。相手が日本人であろうが、総聯であろうが、困っている人がいたら助けるのが、本来の日本の道徳や」

4月のある日、金英哲委員長の知り合いで、イベントプロデュースや卸売業を担う株式会社「SENGOKU」で代表取締役を務める松岡恵さんがこのように告げた。

2人の出会いは昨年末。同胞が営むお好み焼き屋で偶然、場を共にした。店で何度も顔を合わせる過程で、他愛もない世間話や互いの仕事について話す間柄となった。

松岡さんの会社は、マスク不足が深刻になった3月頭からさまざまな会社からマスクの発注依頼を受けていた。そんな時、金英哲委員長から総聯支部の活動について聞いた。

松岡さんは「仲間たちに少しでも多く、しかも無料でマスクを配っていると聞いて、その思いに共感した。学校の子どもたちにも配るというので、いっそう手伝いたい」と思った。

こうして支部に寄付された1千枚のマスクは、支部の同胞らはもちろん、東大阪初級にも贈られることになった。松岡さんは1日に同校を訪ね、高健植校長に直接マスクを手渡した。

1日、東大阪初級で

高校長は「大変な時に来てくれてありがとう。本当に助かった。このような日本の方が学校に来てくれたのは初めてだ。保護者や子どもたちにもすぐに伝える。皆、とても喜ぶと思う」と話した。

松岡さんは「困ったときはお互い様や。ヘイトなんか言っている場合ちゃう。できる人ができることやって、皆で一緒に困難を乗り越えていかなあかん」ときっぱり語った。

(李鳳仁)

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