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跳馬五輪金メダリスト リ・セグァン引退/17年の代表生活に幕

2020年03月04日 13:30 スポーツ 共和国

跳馬五輪金メダリストのリ・セグァン(35、4.25体育団)が、引退を発表した。

国際体操連盟(FIG)は2月19日、「1992年から体操をはじめ、朝鮮代表チームで17年間選手としてプレーしたリ・セグァンが、先週、引退を宣言した」と公式ホームページを通して明らかにした。

FIGがリ・セグァンの引退を発表した(写真はいずれもFIG公式HP)

85年に咸鏡南道端川市で生まれたリは、万景台学生少年宮殿のクラブで体操を始めた。03年からは国家代表選手としてプレーし、06年のドーハ・アジア大会で金メダルを獲得。つづく14年には中国・南寧、15年にはイギリス・グラスゴーでそれぞれ開催された世界体操選手権の跳馬で連覇を達成した。

16年のリオデジャネイロ五輪跳馬決勝では、1次試技と2次試技で平均15.691点の圧倒的な実力を見せつけ、ペ・ギルス(92年バルセロナ五輪男子あん馬)、ホン・ウンジョン(08年北京五輪女子跳馬)に続く、朝鮮の体操選手で歴代3番目となる五輪金メダルを獲得している。

その後、度重なる怪我や年齢により引退説も囁かれる中、リは現役続行を決意。18年にカタール・ドーハで開催された世界体操選手権に最年長選手として出場し、3度目の世界選手権優勝を果たした。

リオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得した

リは19年2月、本紙のインタビューを受け、「第一線を退くことも考えたが、祖国のために一つでも多くのことを成し遂げたいと思い、心を持ち直した」と3度目の選手権優勝に至るまでの過程を振り返っている。「自身の能力が尽きるまで、金メダルのために努力したい。私の金メダルは、祖国の金メダルだから」(朝鮮新報19年3月18日)と現役続行の意思を示していた。

2018年世界体操選手権で金メダルを獲得した

一方で、リは現役時代、7年の歳月をかけ、自らの名を冠した技「リ・セグァン1」(ツカハラとび後方抱え込み宙返り1回ひねり)と「リ・セグァン2」(前転とび前方屈身2回宙返りひねり)を完成させている。これらは、難度6.0の大技として、FIGの跳馬採点規定集に登録された。跳馬で朝鮮選手の名前がついた技が登録されたのは、史上初。

リは、朝鮮で人民体育人、労働英雄の称号を授与されている。

(金宥羅)

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