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〈World Opinion〉なぜコロナウィルスだけが騒がれる/グローバルリサーチ

2020年02月29日 11:14 対外・国際

深刻なのはインフルエンザ

情報サイト、グローバルリサーチは1月27日、「深刻なのは季節性インフルエンザだが、騒がれるのは武漢コロナウィルス」と題する記事を載せた。以下は要旨。

季節性のインフルエンザは「深刻な問題」なはずだが、なぜか新型コロナウィルスが早い段階からマスコミで大きく取り扱われている。普通のインフルエンザは新型コロナウィルスよりも危険である。だからといって、医学上2019-nCoVと名づけられた武漢から発生した新型コロナウィルス感染症を軽視するものではない。

世界保健機構(WHO)によると、インフルエンザは世界的規模で5百万件の重症疾患を発生させ、死者は毎年65万人にのぼる。

米国の場合、疾病対策センターの推定によると、19~20シーズンでこれまでのところ少なくとも150万人が感染し、そのうち14万人が入院、死者は8千2百人におよぶ。

中国の場合、コロナウィルスの初期症状は風邪かインフルエンザのそれと似ていて、患者は自分が感染しているのかどうかわかりにくかった。それというのも、発生時期がインフルエンザのシーズンと重なっていたからである。1月中旬の時点では、感染が確認された数は3倍となり、中国全土で13省、北京、上海、重慶、天津の4直轄市で症例が見つかった。

同ウィルス感染者の死亡率は3%とされているが、これは高すぎる。接触感染の実態を見極めるのは困難である。

決定的な違いは、新型コロナウィルスにはワクチンがないことだが、それは、老人や体が脆弱な人、現在呼吸あるいは免疫障害を抱えている人は自分自身を守ることが困難であることを意味する。

普通のインフルエンザの場合は騒がれない。しかし、外国の名前、たとえばエボラ、ジカ、武漢などがつくと、報道のトップ記事になる。明らかに政治的次元の問題がある。

(朝鮮新報)

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