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〈続・歴史×状況×言葉・朝鮮植民地支配と日本文学 19〉「万延/令和元年」の暴力/祝祭/大江健三郎 5

「万延元年のフットボール」(1967年)が収録された「大江健三郎全小説 7」(講談社、2018年刊)

「万延元年のフットボール」(1967年)は、寓意と隠喩、象徴性に満ちた難解な文体と、土俗的雰囲気、そして明治維新前夜と敗戦直後から60年安保の時代まで、百年にわたる歴史を重層させた、大江文学の前後期を画する集大成的な長編作品である。

友人の自殺、障害を持って生まれた子どものことで絶望を抱える語り手の蜜三郎は、米国から帰国した、暴力を恐れながら自らも暴力的性格を持つ弟の鷹四とともに、故郷四国の山奥の、「谷間」と呼ばれる村落での新生活へと赴く。兄弟の家系は、先祖が万延元年(1860年)の一揆を指揮したり、次兄が第二次大戦後に朝鮮人集落襲撃事件を起こしたり、過去村で起こった騒乱に常に深くかかわってきた。先祖を過度に英雄視し、自身と重ねて観念の中で家族史を再編集する鷹四は、村の青年たちを集めフットボール・チームを組織・指導し、「天皇」と呼ばれる朝鮮人が経営するスーパー・マーケットを襲撃する。略奪の祭りの騒ぎと化した村は、しかし、ある事件と鷹四の自殺により急速に萎え静まり、あとには空虚さに包まれる…。

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