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〈ウリハッキョサポーターの課外授業 6〉朝鮮地理編/鉄鉱石と鉄鋼生産、チュチェ鉄

2019年12月23日 14:26 コラム

黄海製鉄連合企業所。溶鉱炉から銑鉄が流れている

中国との国境地帯である咸鏡北道茂山郡に茂山鉱山という鉄鉱山がある。推定埋蔵量は約50億トン、アジア最大の鉄鉱山だ。採掘された鉄鉱石は東へ100キロ離れた清津市にある金策製鉄連合企業所までパイプラインを使って輸送される。茂山鉱山と金策製鉄所は朝鮮の鉄鋼生産の聖地ともいうべき重要拠点だ。世界の鉄鋼製産業の中でも鉄鉱石の埋蔵量とそこで生産される鉄鋼の品質でその名を広く知られているよ。

鉄鉱石には赤鉄鉱(せきてっこう)、褐鉄鉱(かってっこう)、菱鉄鉱(りょうてっこう)などがあるが、茂山鉱山で採掘される鉄鉱石は磁石にくっつく磁鉄鉱(じてっこう)だ。マグネタイトとも言うよ。

茂山の鉄鉱石はその品質が高い故に有名だが鉄分の含有量はそんなに高くない。せいぜい20%前後だ。だが、磁石を使って鉄分と不純物を分離して容易に品位を50%程度に高められること(これを選鉱という)、そして鉄鋼をもろくしてしまう有害物質であるS(硫黄)とP(燐)の含有量が低いという2点が高く評価されているんだ。

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