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〈特集・ウリハッキョの今〉和歌山初中/歴史つなぐ「一心団結の力」

2019年03月12日 08:13 民族教育

約350人でにぎわった昨年11月の学校創立60周年記念祝典

和歌山朝鮮初中級学校の歩みをよく知る地域同胞は、同校が「還暦」を迎えられたことを「奇跡」だと話す。なぜなら、県内の同胞数が関西地方で最も少なく、財政難のため何度も学校存続の危機に陥ってきたからだ。苦境を乗り越えてきた原動力、それは「一心団結の力」に他ならない。県内唯一の朝鮮学校、同胞コミュニティーの拠点を守り抜く断固たる意志の結集が、民族教育の歴史を今日までつないできた。

560人が新校舎建設に

紀伊半島を半周するJR紀勢本線。車窓の向こうにはのどかな田園や山々、雄大な海が顔をのぞかせる。風光明媚な風景は乗客の目を飽きさせない。が、一体どれだけの人々が、敷設工事の過程で多くの朝鮮人が犠牲になったことを知っているのだろうか。日帝植民地期、和歌山に強制連行された朝鮮人男性は鉄道敷設、トンネル開削、港湾工事、軍施設建設などで危険な作業を強いられ、女性は主に紡績に従事させられたという。

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