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拡大する朝鮮の経済開発区

2014年07月31日 16:20 共和国

海外投資誘致に積極姿勢

朝鮮で平壌市と黄海南道などの一部地域に経済開発区が新たに設けられることになった。

昨年11月、平安北道鴨緑江経済開発区をはじめとする13の経済開発区を設けることが決まったが、今回6カ所が追加された。

平壌市など6カ所追加

海外投資も受け入れる経済開発区の設置は金正恩第1書記が自ら示した方針だ。昨年3月に開かれた朝鮮労働党中央委員会総会で、第1書記は経済建設と核武力建設の並進路線を表明し、経済復興政策の一環として各道の実情に合わせて経済開発区を設置し発展させていく方針について述べた。党の重要会議で示されたこの方針は同年5月に採択された経済開発区法によって具体化した。

各地の経済開発区と新義州国際経済地帯

各地の経済開発区と新義州国際経済地帯

これまでにも朝鮮には羅先経済貿易地帯と黄金坪・威化島経済地帯、開城工業地区、金剛山国際観光特区などの特殊経済地帯があった。これらの運営はそれぞれ特別法が制定され、それに基いて行われた。金正恩時代に始まった経済開発区には経済開発区法が統一的に適用されている。同法によると、「経済開発区は国家が特別に定めた法規に準じて経済活動に特恵が保障される特殊経済地帯」であり、「国家は経済開発区を管理所属によって地方級経済開発区と中央級経済開発区に区分して管理する」とされている。

今回、平壌市、黄海南道、南浦市、平安南道、平安北道に経済開発区を新たに設けることに関する最高人民会議常任委員会の政令が7月23日に発表された。

これによると▼平壌市恩情区域の衛星洞、科学1洞、科学2洞、裵山洞、乙密洞の一部の地域を「恩情先端技術開発区」に▼黄海南道康翎郡康翎邑の一部の地域を「康翎国際グリーンモデル区」に▼南浦市臥牛島区域の進島洞、火島里の一部の地域を「進島輸出加工区」に▼平安南道清南区竜北里の一部の地域を「清南工業開発区」に▼粛川郡雲井里の一部の地域を「粛川農業開発区」に▼平安北道朔州郡の清城労働者区、方山里の一部の地域を「清水観光開発区」にする。

一方、平安北道新義州市に設けた特殊経済地帯を「新義州国際経済地帯」にすることを決定した最高人民会議常任委員会の政令も同日発表された。

朝鮮では昨年11月21日、平安北道新義州市の一部地域に特殊経済地帯を、各道に経済開発区を設けることに関する最高人民会議常任委員会の政令が発表された。

羅先経済貿易地帯の羅津港に新たに建設された3号埠頭。国際的な物流拠点として注目される(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

羅先経済貿易地帯の羅津港に新たに建設された3号埠頭。国際的な物流拠点として注目される(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

この時、平安北道鴨緑江経済開発区、慈江道満浦経済開発区、慈江道渭原工業開発区、黄海北道新坪観光開発区、黄海北道松林輸出加工区、江原道現洞工業開発区、咸鏡南道興南工業開発区、咸鏡南道北青農業開発区、咸鏡北道清津経済開発区、咸鏡北道漁郎農業開発区、咸鏡北道穏城島観光開発区、両江道恵山経済開発区、南浦市臥牛島輸出加工区の13の経済開発区が設けられることが決まった。

経済開発区には、工業開発区、農業開発区、観光開発区、輸出加工区、先端技術開発区のような経済および科学技術分野の開発区が属する。

積極的な投資誘致活動

経済開発区に関する事業を担っているのは、内閣直属の中央機関である国家経済開発委員会と民間団体である朝鮮経済開発協会などである。

とりわけ朝鮮経済開発協会は海外の企業・団体に対する投資誘致活動を積極的に行っている。

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