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多文化共生の神奈川を!3.19県民集会/補助金復活を知事に訴え

2013年03月22日 14:46 民族教育

神奈川県民集会には300人を越す日本市民、同胞が参加した

「多文化共生の神奈川を!3.19県民集会」が19日、横浜市にある開港記念会館ホールで行われ、神奈川朝鮮学園への補助金復活を神奈川県知事に訴えた。

神奈川県内の日本市民、同胞たち300余人が参加したこの集会は、神奈川県の黒岩祐治知事が県内の朝鮮学校に対して今年度の予算計上をしないことを表明したことと関連し、県内の日本人有志らが中心となり、2月19日に発足した「神奈川県知事による朝鮮学園に対する補助金の予算府計上に抗議し、撤回を求める県民会議」(以下、「県民会議」)が主催した。「県民会議」には発足から現在まで90を超える賛同団体が名乗りをあげている。

集会ではまず、神奈川県内の朝鮮学校の授業風景や生活模様を収めたDVD「ウリハッキョ(私たちの学校)はこんなところ」が上映された。

続けて、主催者を代表し、神奈川人権センターの工藤定次事務局長があいさつをした。

工藤事務局長は、「朝鮮の核実験と朝鮮学校は何の関わりもない。今回の県の措置は、多文化多民族共生をうたってきたこれまでの神奈川県政を否定することであり、まさに私たち自身の問題として考えなければならない」と、集会の趣旨について述べた。また、発足から1カ月で、すでに2万人を越える署名が集まっていることに言及しながら、今後も署名活動をはじめ、当事者や市民団体と連携しながら朝鮮学校を支援する活動を行っていきたいと語った。

続いて、一橋大学の田中宏名誉教授が「『坊主憎けりゃ…』が民族教育を潰していいのか-朝鮮学校への補助金を考える-」と題して講演を行った。

田中名誉教授は、神奈川県で「県営住宅の国籍案件の撤廃」「指紋押捺制度の廃止」などが実現されてきたことに触れながら「国がやらなかったことを自治体が先取って行ってきた歴史がある。黒岩知事はもっと神奈川県の誇らしい歴史に目を向けるべきだ」と指摘した。

講演後、朝鮮学校関係者、保護者、生徒たちによる訴えがあった。

保護者を代表して登壇した傳崎千登世さん(51)は、「(わが子を)朝鮮学校に入れて一番誇れることは、学校が一つの大きな家族のように助け合っていることだ。他の学校にはない、尊いものが朝鮮学校にはある」と話した。

集会の最後に、「朝鮮学園を支援する会」の佐々木克己事務局長が今後の行動提起と集会アピール文の採択を行った。

佐々木事務局長は今後の活動方針として、▼行政・議会への要請▼世論の形成▼朝鮮学校との交流をあげた。

また、参加者一同によるアピール文は、手を携えて多文化共生のまちづくりと補助金復活を訴えていくと強調した。

この日、集会の合間には朝鮮民族器楽のソヘグム演奏家である河明樹、尹慧瓊さんらがソヘグム2重奏「アリラン」「ひばり」などを披露した。

(李炯辰)

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