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〈全国軽工業大会〉第1書記の演説に示された課題、生活向上のため消費財増産

2013年03月28日 10:07 共和国

全国軽工業大会が18日、平壌で行われ、金正恩第1書記が演説した。一般消費財生産を担う軽工業分野の発展は農業とともに、生活レベルの向上を示す指標とも言える。今年19年ぶりとなった最高指導者による新年の辞では、経済発展が「社会主義強盛国家」建設における最重要課題に位置づけられ、農業と軽工業が今年の主要部門に掲げられている。第1書記の演説では、軽工業発展のための中心課題が示された。大会で報告を行った崔永林総理は、一般消費財の生産増大、設備と生産工程の現代化、また生産拡大のための大衆的運動の展開などについて述べた。

平壌で行われた全国軽工業大会(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

「強盛国家」の指標

全国軽工業大会は、朝鮮侵攻を企図した合同軍事演習「キー・リゾルブ」「フォールイーグル」の最中に開催された。朝鮮の人工衛星打ち上げをきっかけとする、米国の常軌を逸した経済、軍事的圧力により、朝鮮半島情勢は一触即発の状態にある。

第1書記は演説の冒頭、「先軍朝鮮の自主的尊厳」と「威力」を世界に誇示し「最後の総進軍」を推し進めている中で行われた大会の意義について指摘、朝鮮半島での戦争を抑止し平和的環境の中で経済建設を推し進め人民生活問題を一日も早く解決しようとするのは朝鮮労働党の確固不動の立場だと強調した。

演説には、人民生活水準の向上を「社会主義強盛国家」の重要な指標にして、その実現のためにあらゆる力を注がんとする最高指導者の意志が示されている。第1書記は軽工業の発展を人民の物質的、文化的生活の水準を高めるだけでなく、朝鮮の社会主義制度の優位性を示し、祖国統一を早める政治的事業だと位置づけた。

金正日総書記は生前、工場や商業施設を現地指導するたびに、サンプルを作って陳列するにとどまらず実際に人民たちに行き渡るようにしなければならないと指摘したとされる。今年の新年の辞で「経済建設の成果は人民生活に表れなければならない」と言及した金正恩第1書記は、今演説でも現況を直視し現実に即した具体的な改善方法を示した。

潜在力の最大発揮

第1書記は軽工業分野における中心課題は、この分野による「生産の潜在力」を最大限に発揮することで一般消費財の生産を画期的に伸ばし、また「現代化、科学化」を推し進めることで朝鮮の軽工業を世界的水準に引き上げることだと指摘した。

具体的には、▼高い水準での生産正常化、▼製品の質向上、▼「人民生活資金」供給単位の役割向上、▼原材料の国産化、▼地方工業の発展、▼生産と経営の現代化、科学化、▼消費財生産拡大のための大衆運動、▼流通、販売などのサービス部門の改善、がある。

製品の生産拡大には原材料問題の解決が必須だ。その資金確保を担う「人民生活資金」供給単位として代表的なのは、端川地区(咸鏡南道)だ。同地区では鉛、亜鉛、マグネサイトが採掘されており、その埋蔵量は世界有数と言われる。近年、有用鉱物加工工場らが現代化され昨年には端川港も竣工した。鉱物資源の採掘および加工から製品輸出までをも包括する端川地区が活性化されれば、軽工業発展のための資金確保が成し遂げられる。

また原材料問題を解く鍵の一つは、国産化だ。演説では、露見している「深刻な問題」として原材料の「輸入依存」が指摘された。その解決には化学工業が大きな役割を担う。2.8ビナロン連合企業所(咸鏡南道)、南興青年化学連合企業所(平安南道)などで繊維、樹脂、各種の基礎化学製品が大量生産できる土台も築かれている。

演説では世界のすう勢に沿って、生産拡大と品質向上、設備管理と経営活動における問題に科学的にアプローチするよう強調された。数年来、平壌靴下工場(平壌市)をはじめとした軽工業施設に最新設備が導入されている。第1書記は、老朽化した設備や生産ラインはもちろん、一定水準で現代化が達成されている工場でもCNC(コンピューター数値制御)、無人化を実現するなど、引き続き先端技術を取り入れていかなければならないと強調した。

演説を通じて第1書記は、軽工業の確固たる土台があるにもかかわらず現場の責任者たちが「人民の利益」ではなく金銭的な利潤の追求にとらわれ、現状打開のためのイノベーションを放棄していると厳しく指摘している。「輸入依存」、工場や商業サービス機関での「不法な取引」、生産停滞を放置する「敗北主義」など、第1書記は現状を直視しながらも、担当者たちに「責任感と役割」を発揮することを求めた。全国軽工業大会は、その一大契機を作る場とも言える。

演説では、「斬新かつ弾力性」を持って「合理的な経営戦略、企業戦略」を立て拡大再生産を実現し、生産を活性化していく必要性に触れながら、軽工業発展の展望は明るいとの確信が表明された。

(朝鮮新報)

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