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金剛山国際観光特区指導局が真相公開状/「観光事業破たんの責任は南にある」

2012年12月10日 17:17 共和国

08年の観光客事件の真相暴露

朝鮮の金剛山国際観光特区指導局は8日、金剛山観光が破たんした経緯と身辺安全保障問題の真相、観光破たんの張本人が誰なのかを再度明らかにする真相公開状を発表した。

要旨は次の通り。

朝鮮と南朝鮮の現代グループ側との合意によって、1998年からほぼ10年間に渡って行われてきた南朝鮮人民の金剛山観光は、2008年7月に起こった観光客事件を口実にして南朝鮮当局により中断された。

この事件について言えば、同年7月11日の未明4時50分頃、金剛山に隣接した江原道高城郡高城港地域のわが方の軍事統制区域に正体不明の侵入者が現れた。侵入者は、境界標識と垣根、砂丘と溝など幾重の遮断物を越え、白い砂場に沿ってわが方の軍事統制区域に深く入った。

哨所を守っていたわが兵士は侵入者を発見するやいなや、規定通りに停止号令をかけた。すると、侵入者は取締りの要求に応じる代わりに、引き返して逃げ出した。

度重なる停止号令と射撃予告、警告射撃にもかかわらず、侵入者はあわただしく逃走した。やむをえず、わが兵士は歩哨勤務の規定に従って断固とした行動をとらざるを得なかった。

侵入者の体には、身元を確かめられる証明書や標識もなく、観光客が義務的に持参すべき観光証もなかった。わが方は疑問が多かったが、現代側が南朝鮮の観光客だと言うので、同胞愛と人道的見地から南側の関係者が事故現場で撮影を行い真相を調査できるようにし、遺体を引き渡した。そして、名勝地総合開発指導局(当時)と朝鮮人民軍金剛山地区軍部隊スポークスマンの特別談話を通じて遺憾も表した。

しかし、李明博一派は事件が発生するやいなや、具体的経緯を調べずにわれわれが無辜の観光客に銃撃を加えたかのように描写し、「挑発」などとして対決姿勢をとった。そして、その翌日に金剛山観光の中断を一方的に宣布した。

事件の責任について言うなら、それは自らの人員を統制できなかった南側にある。

金剛山観光を破たんさせた保守一派が、自分たちの責任を回避して観光再開を阻止しようとするでたらめな理由の一つが、身辺安全保障問題である。

身辺安全問題は、1998年10月に朝鮮アジア太平洋平和委員会と現代間に締結した「金剛山観光事業に関する付属合意書」と2004年2月に第13回北南閣僚級会談で採択された「開城工業地区と金剛山観光地区の出入りおよび滞在に関する合意書」で明白に規定されている。

とくに、金正日総書記は2009年8月に平壌を訪問した南朝鮮の現代グループ会長に自ら会い、会長の要請を受け最高司令官の名義で南側観光客の身辺安全問題を完璧に保証した。

これによって8月17日、平壌では朝鮮アジア太平洋平和委員会と南朝鮮現代グループ間で、特別措置に関する共同報道文が発表された。

金正日総書記の会見ニュースと共同報道文は内外に大きな波紋を巻き起こし、これより明白かつ確実な身辺安全保証がないということについてみなが共感し、認めた。

しかし、李明博一派だけは「民間レベルで行った合意を認めることができない」「民間事業者が北と行った合意を当局が履行する義務はない」などとして背を向け、はては北の最高指導者が身辺安全問題に関して肯定的な言及をしたが、それがその通り実現されるものではないと言った。

われわれは、身辺安全保証を南側当局に与えるために2009年11月から数回にわたって北南当局会談を提起し、ついに2010年2月8日に開城で金剛山観光再開に向けた北南当局間の実務会談が開かれた。

しかし、南側はわれわれの合意書の草案に見向きもせず、けちをつけたあげく、会談場から逃げ出した。

事実がこうであるにもかかわらず、保守一派が身辺安全問題をけん伝し、それを金剛山観光再開の前提条件として引き続き持ち出している。

保守一派は実務会談の決裂以降、われわれの相次ぐ金剛山観光再開に向けた当局会談の提起に応じず、「時期尚早だ」と言いふらして北南対話自体を全面拒否してきた。

南朝鮮当局は、金剛山観光と何ら関連もない「天安」号事件と延坪島事件、核問題まで取り上げて観光路に人為的な障壁を積み重ねた。

さらに、われわれの金剛山国際観光事業まで妨げようと、あらゆる悪行を働いた。「南北交流協力法」違反、「国際慣例に反する」などと言いがかりをつけたかと思えば、いわゆる「法的・外交的対応」をけん伝してそれを国際紛争化しようとした。

南朝鮮当局は、われわれが許可したにも関わらず、南朝鮮の民間企業が金剛山国際観光に参加するのも、悪らつに阻止した。報道管制まで実施し、その真相が南朝鮮に一切知られないようにした。

金剛山観光を破たんさせた保守一派の反民族的罪科は絶対に許されず、犯罪の真相を覆い隠すことはできない。

(朝鮮新報)

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