〈人物で見る日本の朝鮮観〉中野正剛(下)


中野は「同化政策論」中に「皇族を奉戴し、参政権を与へよ」という一項を立て「余は人類なるものの性情より推して、圧制の決して新附の民を御する所以に非ざるを説きたり。~鮮人に参政権を与ふるの準備をなすと同時に、皇室の連枝を新領土に迎へ奉りて、威厳と思愛の源泉となすにあり」と主張した。つまり、朝鮮総督の武断統治は失敗だから、朝鮮人に参政権を与へて自治を許す、というにある。ここまでは或る種の危機意識を持った提案として理解できぬことではないが、朝鮮に皇族を奉戴せよ、とは天皇の直接統治を強化せよとの意である。いかに朝鮮人に深い理解を示しても、これが中野正剛の朝鮮統治論の限界であった。

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